みやざき農業日誌

株式会社 風土のスタッフブログです。
風土スタッフの日々や、野菜に関する記事を記録していきます。


プロダクトライフサイクル

今やMBAのツールではなく、新卒の新入社員が真っ先に覚えるくらい身近になった
プロダクトライフサイクル。
これって、野菜の加工食品にはもちろん、野菜を青果として流通させる際にも
非常に役立つツールなのではないかと思います。
最近、他産地の視察が連続したため特に意識するようになっています。

プロダクトライフサイクルとは、商品が市場に現れてから消えるまでの流れを表すもので、
そのステージにより取るべき戦略が変わります。

ステージは「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つに分類されることが多く、
まれに「衰退期」の前に「飽和期」を入れて考えることもあります。

■ 導入期
認知度が低い時期で、新しいものに敏感な顧客、こだわりを持った顧客、富裕層等を
ターゲットにして利益率を確保していく時期。
同時に、認知度を高めたりするため、この期間は多くの資金が必要。

■ 成長期
商品が認知され、売り上げが大きく伸びる時期。魅力的なマーケットとなり、
競合他社の参入も始まる。
この時期は商品を増産するための設備投資が必要。

■ 成熟期
商品が顧客に行きわたり、売上が頭打ちとなる時期。この頃から価格競争が始まり、
戦略は市場の拡大からシェアの奪い合いにシフトする。
他社の商品との差別化を行ったり、コストの削減を進めたりする時期。
この頃までには撤退基準を明確にしておくことが必要。

■ 衰退期
売上が下降し、同時にコストもかからなくなってくる時期。
競合他社の撤退が始まり、自社の撤退も検討していくことが必要。

自社の作っている野菜、特に加工原料として契約している野菜が商品として
流通するにあたって、どのステージにあるのかを見極めておくことは非常に重要です。
例えば、成長期であれば増産増産で、作れば作るほど売れていくのですが、
成熟期なんかですと、規格が厳しくなったり、契約価格が下がったりします。
成熟期にあるメーカーが商品価格を下げ始めると、一時的に売り上げは上がりますが
収益が下がったり、商品自体の価値を下げることにつながっていくことになります。

また、青果においても例えば、風土の取り組んでいる栗かぼちゃも
成熟期ではないかと思います。
日本各地でこだわって作っていますし、多様な品種が出てきています。

長くなったので今回はここまでです。

トラックバックURL

http://www.food-net.co.jp/_mt/mt-tb.cgi/76

前の日誌 次の日誌


プロフィール

株式会社風土 社長 濱口陽行(ふうどしゃちょう はまぐちたかゆき)

1975年10月6日、東京都生まれ高知県育ち。普通科高校~大学法学部からIT関連のセールスを経て2008年10月1日に農業生産法人である株式会社風土を設立。

おいしいを、作ろう 株式会社風土

最近の日誌

月別に見る

カテゴリ別に見る