みやざき農業日誌

株式会社 風土のスタッフブログです。
風土スタッフの日々や、野菜に関する記事を記録していきます。


おいしいかぼちゃの見分け方 実践編

かぼちゃを買う時、店頭でカットされた断面を見て、おいしいかぼちゃと
おいしくないかぼちゃを見分けることはできるのでしょうか。
今回は双方のかぼちゃの断面写真を並べてみます。

まず、おいしいかぼちゃの定義をしておかなくてはいけません。
風土の考えるおいしいかぼちゃは、単純に表現すると食感がホクホクしていることと、甘いことです。
あとは皮あたりの風味に嫌味が無いこととか、甘さの度合いとか、ホクホクさとか、
好みは人それぞれかと思いますが、やはりホクホクで甘くないと話が始まりません。

で、こちらがおいしいかぼちゃです。
品種はダークホース、強紛質で風乾後の糖度も高く、風土がメインで作っている品種です。
収穫は7/31、カットしてこの写真を撮ったのが9/11ですので、収穫後42日目といったところです。

次の写真はおいしくないかぼちゃです。
同じ畑で採れたダークホースで、一足早く7/22に収穫したもので、9/8にカットしました。

おいしいかぼちゃの方が、繊維がギュッと締まった感じなのが分かるでしょうか?

早く収穫したかぼちゃと、遅く収穫したかぼちゃ、その差は9日間ですが、この間に劇的な変化を遂げています。
上段の写真のかぼちゃはホクホクが若干少なくなってきていますが、
デンプンが糖化して甘さが最高潮の状態です。
下段のかぼちゃは収穫時点で紛質が足りなかったのでしょう。食感がべちゃべちゃで、
甘さもあまり感じられず、風味も乏しくて「とてもじゃないけど食べられません」!!

でも、このとてもじゃないけど食べられないかぼちゃの方が、たくさん出回っているように思います。

おいしいかぼちゃを採るタイミングはピンポイント、少し外すと全く別物になりますので、
開花~着果からの日数管理は最も重要なポイントです。
そして、収穫時にテスト収穫して味見しておくのも必須です。

収穫から風乾することで甘みが増していくのですが、ホクホクした食感を求める人は
収穫後30日以内に食べるのが良くて、甘いのが好きな人は収穫後40日くらいが良いでしょう。
40日を過ぎると食感も味も、徐々に落ちていくようです。
(食感と味は密接に関係していると思いますので、例え測定した糖度が高くても
 食感が悪ければ美味しく感じないということも大いにあります)

こういうことって、店頭に並べる際に明記されるべき重要なポイントだと思いますが、
なかなか難しいのが現状でしょう。
風土は何とかして実現したいと考えています。

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プロフィール

株式会社風土 社長 濱口陽行(ふうどしゃちょう はまぐちたかゆき)

1975年10月6日、東京都生まれ高知県育ち。普通科高校~大学法学部からIT関連のセールスを経て2008年10月1日に農業生産法人である株式会社風土を設立。

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